
社労士に興味あるんだけど、どんな資格なんだろう。

取得できたらどんなメリットがあるのかしら。
今回はそんな方のために、
- 社労士試験を独学で合格
- 士業事務所勤務
このような経歴の私が
- 社労士資格に興味はあるけど詳しくは知らない
- これから社労士試験を受けようとしている
こういった方に向けて、社労士資格の概要とメリット&デメリットをご紹介いたします。
そもそも社労士ってどんな資格?
社労士(社会保険労務士)とは労働保険や社会保険など労務に関する専門家で、弁護士や司法書士などと同じ法律系士業の中の一つです。
業務は主に以下のようなものがあります。

なんだかざっくりしていてよくわからないな…
ではもう少し詳しく解説していきますね。
1の業務が社労士の独占業務になります。(1号業務、2号業務といいます)従業員の方の社会保険の取得喪失手続きなどが代表的なものになります。
また、2020年4月から大企業の社会保険労働保険の一部手続きの電子申請が義務化されたことに伴い、この業務の需要は増えていくのではないかなと思われます。

例えば、就職したときに健康保険へ加入したり、退職の際には喪失届や離職票を申請したり…そういう手続きのことやね。結構身近なんちゃうかな。
2の業務は社労士でなくてもできる業務です。いわゆるコンサルティングですね。
ただこの業務、独占業務ではありませんが、経営者の方が社労士に最も求めるものではないかなと思います。専門的な知見が求められる業務ですね。

専門的な知識はもちろん、様々な経験がないと経営者さんの求めるものを提示できんのよね…。実力が求められる業務やね。
そして3の業務は特定社会保険労務士のみが受けられる業務になります。
この特定社会保険労務士については、また別記事で詳しく述べたいと思います。
次は社労士資格のメリットデメリットについて見ていきます。
社労士資格を取得するメリット
転職の際大きなアピールになる
社労士は資格の中でも難関資格と言われる部類に入ります。
人事労務関係の採用では社労士資格を保有している、もしくは社労士試験に合格しているというだけでかなりのアピールポイントになります。
幹部候補などの採用では、社労士資格保有を条件にした求人も多いですね。
また、社労士試験合格=一定以上の能力があることを証明できるため、

書類審査で落とされて面接にたどりつけない…。
というようなことも、他の要素にもよりますが少なくなるのではないかと。
開業も企業勤務もどちらも選択できる
社労士は開業することはもちろん、一般企業に務めながら社労士として登録する勤務社労士を選択することもできます。
そのため開業という選択肢を持ちながら、企業内で社労士として活躍し自身のキャリアを積んでいくことができます。
また、

定年までは今の企業に務めあげて、その後に開業したいんだけど、社労士事務所での経験がないから独立するのは不安だなぁ。
という方もいらっしゃるかと思います。
開業も勤務も、社労士登録をすると社労士会から様々な講習や勉強会の案内が届きますので、
そこに参加していればまったくゼロの状態から開業しなくてはならない、ということはありません。(もちろんご自身の努力が前提です)
社労士資格のデメリットとは?
取得の難易度のわりに平均収入はいまいち
よく言われる社労士試験に合格するために必要な勉強時間は800~1000時間と言われています。
もし1年でこれを達成しようとすると、1日あたり2,3時間を365日続けなくてはいけません。そう考えるとかなり厳しい試験ですよね…。
しかも試験に受かるだけでは社労士にはなれません。2年以上の労働社会保険に関する実務経験が必要になります。

え…じゃあ頑張って試験を受けても社労士になれないの…?
ご安心ください。
実務経験のない方は事務指定講習という4ヶ月の通信学習と4日間の座学による講習を修了すると、2年間の実務経験がなくても社労士登録できるようになります。
社労士試験に関して以下の記事も参考にどうぞ。

就職後の収入
このようになかなかハードルが高い社労士資格ですが、就職後の収入はそこまで高くありません。
勤務社労士の平均年収は400~450万円程度と言われています。私は士業事務所に務めていますが周りや求人情報を見ても、まあそのくらいだろうな、と思います。
ただし、社労士全体での平均年収は500万を越えます。
これはなぜかというと、開業社労士で優秀な方は平均より相当多く稼いでいるからです。
そのため、

こんな収入じゃあ満足できない!
俺は勤務じゃなく、開業してバリバリ稼いでやるぜ!!
というバイタリティ溢れる方は開業も視野に入れるのもありかと思います。
ただ「社労士事務所を開業したがなかなかうまくいかない…」というような話はよく聞きますので、よほど他の事務所にない付加価値がなければ厳しい戦いになることは覚悟しておいたほうがいいです。

ほんま厳しい世界やでぇ…
この社労士に関する具体的な就職転職に関しては、こちらの記事でまとめています。

また、私が社労士を目指した理由はこちら。

企業によっては煙たがられる
これはデメリットでもありメリットでもあるのですが、労働関係の法律に詳しいと企業によっては敬遠される場合があります。

うちの会社がちょっとでも法令に違反するようなことがあったらなんか言うてきよるんちゃうか…?

他の従業員にも余計な入れ知恵するんじゃあ…
このように考える経営者の方も(稀にですが)いるので、そういった企業には敬遠されるかもしれません。
ただ、そもそもそのような企業には就職しないほうがいいので、自ら退いてくれると考えると、よりよい就職や転職となる可能性が上がるとも言えます。
まとめ 結局、社労士資格ってどうなの?
ここまで社労士資格のメリットデメリットを紹介しましたがまとめると、
それぞれこのようになります。
デメリットについても述べましたが、社労士資格が人事労務系資格の中でトップクラスの難易度かつ評価を得られる資格であることは間違いないありません。
バックオフィスの就職を目指す方、将来的に独立開業を目指したい方、どちらにしても取得することでご自身が目指すキャリアに大きく近づくことができるはずです。
これから社労士試験を受けてみようと考えている方の一助になれば幸いです。
今回はここまでにしたいと思います。どうもありがとうございました!
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